ORB ドライブでのマルチブート実験

HARDWARE REPORT


ORB 2.2GB でマルチブート計画

ORB (オーブ) ドライブは、Castlewood Systems 社より発売されている低価格で大容量なリムーバブルハードディスクです。日本では 新日エレクトロニクス(株) が取り扱っています。

ORB ドライブは EIDE 版と SCSI 版の両方が販売されていますので、自分の環境に合わせて購入することができます。ORB メディアも 2.2GB の大容量でありながら、大変手軽な価格です。

 

同一ハードディスクでの OS のマルチブートは何かと危険が伴うので、この ORB ドライブをブートディスクに使えば安全にマルチブートができるかと思い、今回の実験がはじまりました。

 

EIDE ORB ドライブの取り付け

今回、ORB ドライブは EIDE 用のものを用意しました。これを DELL 社製の DIMENSION XPS H266 へ取り付けることにします。

ブートドライブとして利用するので、ORB ドライブのジャンパを MASTER モードに設定します。

マザーボードのプライマリ EIDE インターフェイスへ ORB ドライブを、通常のハードディスクと同様に取り付けて完了です。

コンピュータを起動して、起動時にちゃんと認識されているかどうか確認しましょう。

 

メディア取り扱いの注意

初めてメディアをドライブに差し込んだとき、マウントしている途中で突然メディアが排出されてしまいました。

ドライブが回転を速めている最中に、ガガッ、という音とともにメディアが排出されるので、壊れるのではないかとけっこう怖かったです。

 

説明書にもしっかりと書いてありますが、ドライブにメディアを差し込んで最後にしっかりと下の方へ押し込むことが大切なようです。

 

ドライブの安定感について

ORB ドライブをある程度使用してみて思ったのですが、どうも動作が不安定な感じがしました。

まず、これはメディアの挿入があまいときに起こるのですが、突然メディアが排出されることがあります。ORB ドライブにインストールした OS を使用している最中ならば、当然ハングアップしてしまいます。

これはメディアの挿入になれてくると自然と起こらなくなってきましたが、問題はディスク読み取りの不安定さです。

ディスクでデータ操作が行われている最中に、よくディスクが無理に回転しているような音がします。なんとなく、FAT16 でのフォーマットならば比較的少ないのですが、NTFS や FAT32 だとけっこう頻繁に発生するような気がしました。

根拠はないのですが、この影響でデータが壊れやすくなっているような気がします。バックアップ用の記憶メディアとして利用するのはちょっと不安な感じです。

 

この件に関して販売元に問い合わせて、けっきょくのところ調査にまでいたったのですが、なんだか一口ではいえない結果となってしまったので、新たに記事をひとつ設けました。

「不安定だった ORB ドライブの修理依頼記」 という記事を用意しましたので、こちらもご覧下さいね。

 

起動確認のできた OS

いままでにインストールしてみた OS は以下のとおりです。また、[CHECKED DICTIONARY] に ORB で起動することができた OS をまとめてみました。

 

◆ Windows 95 OSR2

通常どおりのインストールで問題ありませんでした。

ドライバも特別なものは必要ありません。FAT16 にインストールした方が、FAT32 を使用するよりも安定している気がしました。

 

◆ Windows 2000 Professional

通常どおりのインストールができました。

特別なドライバは必要ありません。使用したメディアがはじめから壊れていたような感じだったのでなんともいえませんが、日常的には使い物にならないほど、データの操作が不安定でした。メディアのフォーマットは NTFS でした。

 

◆ Linux Slackware 3.5

通常どおりインストールすることができました。

以前に市販されていた英語版パッケージの Slackware をインストールしました。Linux Native フォーマットで比較的安定動作しています。

 

◆ Linux Slackware 7.0

通常どおりインストールすることができました。

Slackware 3.5 にインストールしたときと体感的に勝手は変わりありませんでした。