[ HARDWARE REPORT ]

VAIO PCG-505V/ABX

PCG-505V/ABX のハードディスクを交換してみる

2002/11/09 Tomohiro Kumagai
Update: 2002/11/11 Tomohiro Kumagai

□ VAIO PCG-505V/ABX

SONY の VAIO PCG-505V/ABX というノートパソコンには 4.7 GB という容量のハードディスクが載っています。

買った当時としてはまあ十分そうな量だったのですけど、このところ、さすがに 4.7 GB というのは少なすぎる感じなので、増設できないか検討してみることにしました。

この PCG-505V/ABX のスペックは大雑把に書くと次のような感じです。

CPU MMX Pentium 300MHz
MEMORY 64MB + 64MB (増設)
解像度 XGA ( 1024x768 )
インターフェイス USB 1.1 / IEEE
CD-ROM 外付け ATAPI CD-ROM
FDD 外付け FDD
HDD IDE (ATA/33) 4.7GB
サイズ B5 ノート (厚さ 2cm ほど)

とりあえず、XGA サイズの解像度を出せるし、CPU は MMX とはいえ 300MHz、メモリも増設してなんとか 128MB と、とりあえずゲームとか走らせさせしなければ、個人的には十分だと思われるスペックです。

あ、ハードディスクは足りないですが…^^;;

 

□ 増設できるかを調べてみる

搭載されているハードディスク

社名 TOSHIBA
型番 MK4309MAT
容量 4327 MB
大きさ 2.5 インチ
高さ 8.45 mm
規格 UDMA/33
キャッシュ 512 kB
回転数 4200 rpm

初期状態から搭載されているハードディスクを調べてみたところ、次のようなスペックのものが備わっていることがわかりました。

 

物理的な空間

PSG-505V/ABX は薄型のノートパソコンなので、実際にハードディスクがどのくらいのスペースに収められているかを見てみることにしました。

 

あける前に注意です。

本体にあけるのは危険と書かれていますので、壊れたり、感電(死)したり、そういった危険があると思います。もしあけてみようと思う方がいたら、その辺をわきまえて、各自の責任で作業を行ってください。

個人的にも電子工学の知識はないので、どこを触ると危ないのか分らないながらも慎重にいじってみました。念のためバッテリをはずし、1日ほど放置してから作業…、意味があるかどうかは分らないですけど、そんな感じで^^;;

 

あけ方ですけど、はじめは手間取りました。

  1. 後部のバッテリーをはずす。
  2. バッテリーと本体とが接する部分についている、プラスチックの円形カバーを2つはずす。
  3. 背面の淵にあるねじをはずす。
  4. 表を向けてディスプレイを開く。(邪魔にならないようにどかすだけ)
  5. 上面をそっと持ち上げると簡単に背面から分離する。
  6. 上面と背面をつなぐケーブルが邪魔になるのでそれらをはずす。

といった感じでしょうか。

さらにハードディスクを取り上げるならば、

  1. ねじをはずすのに邪魔なので、アダプタをさす部分を本体につながったまま持ち上げる。
  2. ハードディスクを止める金具と本体とをつなげているねじをはずす。
  3. そっと持ち上げる。
  4. ハードディスクとフラットケーブルを手ではずす。

こんな感じでした。

ハードディスクの取付金具をみてみたところ、1mm あるかないかの隙間はありそうな感じでした。インターネットで調べてみたところ、売っているハードディスクはどれも 9.5mm クラスの厚さなので、現時点よりも 1.05mm 増加という感じですね。

きわどいですけど、多分とりつけられる気がするので、そのまま調査を続けてみます…。

 

容量の限界

ハードディスクは以前から、認識できる容量の限界が知られてますので、その辺りもちょっと調べておかなくてはなりません。

 

ざっと調べてみたところ、以前によく引っかかっていた 8GB のハードディスクは、1999 年以降に発売された PC はほとんどがサポートしているとのことです。

SONY さまのサイトによると、VAIO PCG-505V/ABS は 1999 年 5 月の発売なので、ということはおそらくは大丈夫…?

一応大丈夫そうですけど念のためもうちょっと調べてみると、8GB をサポートするかしないかは LBA モードをサポートするか否かということのようです。

ということで、PCG-505V/ABX の BIOS 設定を開いてみると、LBA Mode Control: [Enabled] という設定がありました。これならきっと 8GB 以上も認識してくれることでしょう。

 

それと 32GB の壁。

調べてみたところによると 1999 年のコンピュータではサポートされていないことが多いそうです。詳しくは調べませんでしたが、これもディスク系の BIOS が問題のようで、BIOS のアップグレードが必要になるようです。

この辺りのサポートはどうなっているか分らなかったのですけど、とりあえず無難に 30GB クラスのハードディスクにしてみることにしました。

 

□ 購入する HDD

さて、いままでの下調べを考慮に入れて選んだハードディスクは次のものになりました。

社名 TOSHIBA
型番 MK3019GAX
容量 30 GB
大きさ 2.5 インチ
高さ 9.5 mm
規格 UDMA/100
キャッシュ 16 MB
回転数 5400 rpm

会社は、念のため東芝さまを選びました。容量は 32GB の壁に接触しないように 30GB ぎりぎりで。

PCG-505V/ABX はおそらく Ultra DMA/33 なのだと思うのですけど、世間では DMA/100 製品しか見かけないのでこれを。キャッシュも 16 MB と大き目だし、回転数も現在搭載されているものよりも速い。

ただ気になるのが発熱の問題ですけど、それらしい資料が見つからなかったので物は試しということで。

 

また、今回購入するハードディスクは流体軸受の仕様なので、現在のものよりも静かなはずです。といいつつ、現在のハードディスクでも稼動音はまったく気にならないのですけど^^;;

 

□ ハードディスクを取り付ける

注文しておいた MK3019GAX が届いたので、さっそく本体に取り付けてみることにします。

PCG-505V/ABX のあけ方は上でふれたとおり知ってしまえば結構簡単です。バッテリーをはずして、その接続部分あたりに付けられた円形のプラスチックをはずします。

 

そして、本体の裏のすみのねじをはずす…。

で、そーっと表向きにして液晶を起こしたら、あとはそーっとキーボードのついた面を持ち上げる。まだケーブルで上下がつながっているので気をつけましょう。

手前側と奥側の2箇所がケーブルでつながっているのですが、ハードディスクの交換の場合は手前だけはずせば十分そうです。

はさむ役割をしている白色のプラスチックを上へ少しスライドさせると、リボンケーブルがそのままはずせるようになります。

 

そしてハードディスクを金具ごと取り出します。

AC アダプタをさすための部分が邪魔になってねじをはずしにくくなっていますが、その部分(黄色のプラスチック)を、配線がつながったまま上側へ倒すようにすると、空間が出来てねじがまわしやすくなります。

 

金具ごと取り出したら、あとはハードディスクを取り付けるための金具をはずせばいいのですけど、この金具…。ハードディスクを取り付けているねじのひとつが、はがしたらもう一度はりなおせないテープで覆われていました。

きっと、勝手に交換されたかどうかを判断する仕組みなのでしょう。なので、やったら最後、失敗しても誰のせいにも出来ないので気をつけましょう。

 

ハードディスクを取り出してみました。

気になる点は、仕様の 1mm ほどの厚さの違いです。じっさいに比べてみたところ、平らな床に並べてみても、見た目的には高さの違いは感じられませんでした。

かるく手で上からつっついてみると、新しく買った 9.5mm のハードディスクは揺れることなく安定していましたが、8.45mm の方はなんだかぐらつく感じです。

なので裏を見てみると、1mm くらいの厚さのゴム足が3つ取り付けられていました。どうやらこれで高さ何かを調整しているようです。何はともあれ、これなら 9.5mm の方も問題なく取り付けられそうな様子ですv

 

さっそく新しいハードディスクに、とりつけるための金具を付けます。

もともと同じ東芝のディスクを選んだせいもあるのかないのか、あたかもこのディスク専用に作られたかのようにぴったり取り付けることが出来ました。

そして PCG-505V/ABX 本体へ…。これも問題なくクリアです。

 

あとは逆の手順でふたを閉めて…。と、ふたを閉めてみると、ハードディスクの入ったあたりが、すこ〜し隙間があるような… ^^;;; といっても 1mm にも満たない感じですけど。

平気かどうかは別として、とりあえず気にせずねじを締めてみると気にならなくなるので OK でしょう ^^;;

 

□ 電源を入れてみる

うちの PCG-505V/ABX はすっかりバッテリが切れていておなじみなのですけど、VAIO のホームページにあるように、バッテリーが空の場合は 1 時間くらい充電しないと AC アダプタをつかってて電源を入れられない状態になります。

ので、今回のような操作でもし AC アダプタをさしても電源が入らない、LED も点灯しない><; って状況になった場合は、AC アダプタをさしたまま1時間くらい放っておきましょう。

壊れていなければ、それくらい放っておくとバッテリ充電を示すオレンジ色の LED が点滅し始めます。そしたらやっと電源が入るようになります。

 

さあ、電源 ON です。

あたりまえですけど、起動して SONY のロゴが出た後、"Operating System not found" というメッセージが表示されてとまってしまいました。

なのでもう一回再起動をかけて、SONY のロゴが表示されている間に F2 キーを押して BIOS 設定へ移動します。

 

BIOS 画面へ移動するとき、ちょっとばかりハードディスクのアクセス音が木になりました…。

そしてハードディスクの設定を見てみると…、ディスク容量は 8455MB と表示されていました。Type: AUTO として自動認識されている状態です。

認識されている情報も、東芝の示す仕様と違っているような感じです。

 

  TOSHIBA の仕様 PCG 505V/ABX での表示値
容量 30.0056GB 8455MB
物理ヘッド数 3 -
ディスク枚数 2 -
論理ヘッド数 16 15
シリンダ数 16383 17475
セクタ数 63 63
論理ブロック (LBA) 58605120 -

TOSHIBA の仕様は必要と思われる箇所を http://www.toshiba.com/taissdd/products/spec/MK3019gax-Spec.shtml から抜粋しました。

とりあえずハードディスクの容量表示が 8GB 以上に対応していない可能性もあるので、BIOS の設定は変更しないで、Windows Me の起動ディスクで起動させてみることにします。

一応、BIOS では LBA モードは有効になっています。

 

DOS (Windows Me) が起動したら、

fdisk

と入力して、ディスクの情報を眺めてみます。

 

すると (英語で) 512MB の大容量ディスクをサポートしますかと問われるので [Y] で次へ進みます。

そして [1] -> [1]  と進んで、新規 DOS プライマリパーティションを作成させようとしてみると、割り当てられるハードディスクの容量がわかります。

チェックが終わると (英語で) すべての容量を割り当てますか? と聞かれますが、今回は単に容量を見るのが目的なので [N] として、割り当てる量を指定する画面へ移動しました。

すると、そこに表示されていた容量は

Total disk space is 28616 Mbytes (1 Mbyte = 1048576 bytes)

と表示されました。つまりおよそ 30GB です。

HDD の仕様では 1 Mbyte を 1000000 bytes として計算するのが習慣になっているそうなので、それにあわせてみます。

28,616 MB

= 28,616 * 1,048,576 Byte [FDISK]

= 30,006,050,816 Byte

= 30,006,050,816 / 1,000,000 MB [SPEC]

= 30,006.050816 MB

つまり、およそ 30GB …。どうやら間違いなさそうです。

ただちょっと、ヘッダ数やシリンダ数が仕様とは違った設定になっているので、その辺りをためしに BIOS 設定で調節してみようと思います。

 

Type: User
Cylinders: 16383
Heads: 16
Sectors: 63

このように設定すると、BIOS 画面での表示では相変わらず 8455MB を示していますが、おそらく大丈夫でしょう。

それとついでなので、その下の項目も調整してみます。

Multi-Sector Transfers: 16 Sectors よく分らないですが最大の 16 Sectors (初期設定)のままにしておきました。
LBA Mode Control: Enabled これは 8GB オーバーの HDD では必須らしいので Enabled にしました。
32 Bit I/O: Enabled HDD がサポートしていれば 32bit 入出力を有効に出来るようです。最近の HDD は大抵サポートしているとのことなので Enabled に変更しました。
Transfer Mode FPIO 4 / DMA 2 ざっと調べてみたのですがよく分らず…。物は試しということで、一番スペックの高そうなものを選んで見ました。
Ultra DMA Mode: Mode 2 ディフォルト設定で、かつ、一番スペックの高そうな Mode 2 を採用してみました。

 

さて、このような設定になったハードディスク。ちゃんと動くのかどうか、もう一度 fdisk で容量を確認するところまでやってみることにします。

 

すると今度は次のように表示されました。

Total disk space is 28610 Mbytes (1 Mbyte = 1048576 bytes)

つまり、前回同様およそ 30GB ですが、数字で 6 Mbytes ほど小さくなっていました。もう一度、単位のずれを埋めてみます。

 

28,610 MB

= 28,610 * 1,048,576 Byte [FDISK]

= 30,006,050,816 Byte

= 29,999,759,360 / 1,000,000 MB [SPEC]

= 29,999.759360 MB

つまり、およそ 30GB …。ですが、最初よりも少なくなりました。

 

□ ディスクの設定は AUTO がいい様子…

ハードウェアのことは詳しくは分らないのでなんともいえないですけど、詳しくなければこそ、設定は AUTO にしておくのがいいようです。

というのも、なんだか仕様どおりの設定の方がよさそうな気がしたので、しばらくはそれで使ってみたのですけど、そのせいでトラブルに見舞われてしまいました。

 

というのも、はじめに Linux Slackware をインストールしてみたときにはちゃんと動くので気づかなかったのですけど、次に Windows をインストールしてみようとして大変なことになりました。いや、物理的な故障とかではないですが。

なんと Linux は当たり前のように動いていたのに、Windows Me の起動フロッピーで立ち上げようとすると、SONY のロゴが出た直後でとまってしまうのです。

幸い Slackware 8.1 のインストールディスクから起動できるのでいろいろと原因を調べられましたけど、うっかりしてたら、PCG-505V/ABX は大容量ディスクをサポートしていないかも…、なんて結論を出してしまっていたかもしれません。

 

とりあえずそんな状態でも パーティションタイプを "Linux native" または "Linux swap" 程度に抑えておけば Windows Me のフロッピーで起動できるのですが、Windows の fdisk を使うと、パーティションが "WIN95 FAT32 (LBA)" とかで作成されてしまうわけで、再起動のとたん、Windows が動かなくなってしまうのでした。

そして根本的な問題に気づいたのが、Windows 98 の日本語版 fdisk でパーティションをきったあと、あらためて Linux の cfdisk でパーティションをきろうとしたときです。

このとき cfdisk がエラーを返しました。どうやらパーティションの構築に失敗していたようです。

 

…そういえば、ハートディスクのシリンダ情報とかをカスタム設定していたな…、と思い、ためしに Auto に切り替えてみたところ、Linux の fdisk だろうが、Windows の fdisk だろうが、さもあたりまえのように (というか当たり前なのですけど^^;;;) あっさりパーティションをきったうえで、Windows を起動することが出来ました。

 

というわけでハートディスクの認識は、AUTO に任せる。これが一番みたいです^^;

 


 

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