[ HARDWARE REPORT ]

Victor・JVC

モバイル PC - MP-XP741 の無線 LAN を世界標準 11a に対応させる

2006/03/14 Tomohiro Kumagai

□ モバイルミニノート PC - MP-XP741

以前にも EZ-NET レポート: モバイル PC - MP-XP741 を購入してみる でお話しした Victor 社の Inter Link MP-XP741 というノート PC を利用しているのですけど、ルータを BUFFALO の WHR-AM54G54/P に買い換えるのをきっかけに IEEE802.11a 規格による接続で無線 LAN を利用しようと思いました。

その理由としては、電波干渉が少ないらしいということでした。この WHR-AM54G54 を購入する前に別のルータを利用していたのですけど、それがなんだか IEEE802.g の通信が 1 日に 1 回程度の頻度で完全に応答がなくなってしまい、ルータの再起動を余儀なくされてしまったのもその理由のひとつです。また、最近購入した電話機が、子機との通信に IEEE802.g と同じ 2.4GHz 帯域を利用するので、もしかしたらルータの動作不良はそれが影響していたりするのかなと思ってみたのも理由です。

 

ただ、この IEEE802.11a 規格は 2005/05/16 に電波法が改正されたのをきっかけに、それまでの通常の "IEEE802.11a" から新しく "世界標準 11a" という規格へと仕様変更されたとのこと。それによって従来の IEEE802.11a 対応クライアントは、そのままではそのままでは新しい規格の IEEE802.11a には接続できなくなったそうです。

Victor Inter Link MP-XP741 は無線 LAN の機能を備えていて IEEE802.11a にも対応してはいるのですけど、これは電波法改正前の規格であって、そのままでは BUFFALO WHR-AM54G54 へ接続することはできません。

そこで WHR-AM54G54/P という PC カード用の "世界標準 11a 対応" 無線 LAN クライアントが付属しているパッケージを選んで購入してみたのですけど、調べてみると Victor 社のサイトにて、電波法改正後の "世界標準 11a" に対応させるための更新ウェアが公開されていましたので、今回はそれを試してみることにしました。

ただし、仕様として定められている 8 チャンネルのうち、最初の 4 チャンネルしか利用できないという制限はつくそうですけれど。

 

□ 世界標準 11a

そもそも今までの IEEE802.11a と、世界標準 11a との違いは何か、気になったので調べてみました。

まず、従来の IEEE802.11a は 5.15GHz から 5.25GHz までの周波数帯を使って 4 チャンネルの通信を可能とするそうです。そして世界標準 11a の方はというと 5.15GHz から 5.35GHz までの周波数を使って 8 チャンネルの通信を確保するとの事でした。

チャンネルが 4 つしかないため、5 台以上の IEEE802.11a を利用する無線 LAN 機器が存在した場合は同じチャンネルを利用するもの同士が干渉して通信の質に影響が出てくるそうです。世界標準 11a の場合は 8 チャンネルとなるため、干渉する可能性がそれだけ少なくなるそうです。

 

また、便宜上なのかどうなのか、従来の IEEE802.11a のことを "J52" とも表し、世界標準 11a のことを "W52", "W53" と表すようです。

記号の意味としてはどうなんでしょう、確かなことは判らないですけど覚えやすくするなら、先頭のアルファベットがどこの規格を示すかで、後ろの数字が周波数帯を表す感じでしょうか。"J" が日本の規格で "W" が国際規格、52 が 5.2GHz 周波数帯の 53 が 5.3GHz 周波数帯という感じで覚えておけば良さそうです。

世界標準 11a に "W52" と "W53" とあるのは、おそらくファームウェアの更新などで従来の J52 を国際規格に対応させた場合には 5.2GHz 周波数帯が提供する 4 チャンネルしか利用できない性能になるためにある、のでしょうか…。W53 に対応した製品の場合は 5.3GHz 周波数帯に割り当てられた後ろの 4 チャンネルを利用することができるようです。

なお、J52 と W52 とでは同じ 5.2GHz 周波数帯を利用することになりますが、それぞれの周波数帯の利用には 10MHz のずれがあり、同じものとしてそのまま利用するという訳にはいかないそうです。それでも世界標準 11a 対応の無線 LAN クライアントの場合はその差異を考慮した作りになっているそうで、それならば J52 とも W52 とも W53 とも通信が可能との事です。

ただし、世界標準 11a に対応した無線 LAN アクセスポイントは J52 はサポートしていないとのことなので、従来の 11a 規格の無線 LAN アクセスポイントを利用していない限りは、J52 のみに対応した無線 LAN クライアントの出番はなさそうです。

 

□ MP-XP741 に無線 LAN を W52 に対応させる更新プログラムをインストールしてみる

Victor Inter Link MP-XP741 のダウンロードページから 2006/03/14 現在、"内蔵無線 LAN 5GHz (IEEE802.11a) 周波数帯変更対応 アップグレードソフトウェア" というものを入手することが出来ます。

これを導入することで、Inter Link MP-XP741 に内蔵されている無線 LAN 機能を W52 に対応させることが出来るとの事なので、さっそくダウンロードしてインストールしてみることにしました。なお、これをインストールしても J52 の無線 LAN アクセスポイントとは通信を行うことが出来るようですが、アクセスポイントを経由しない通信の場合には両者とも W52 に対応している必要があるとのことでした。

また、インストールすると元には戻せないそうなので注意しましょう。

 

更新プログラム "wlanupg100477.zip" をダウンロードしたら、その圧縮ファイルを展開します。

ネットワークアダプタの更新

圧縮ファイルを展開したら、まずは内蔵無線 LAN のファームウェアを更新します。

このとき、有線 LAN ケーブルが接続されておらず、また無線 LAN も本体の左にあるスイッチで無効にしておく必要があるとのことでした。また、不必要なアプリケーションは停止させたり、バッテリーをフル充電して AC アダプタによって起動させるなどしてから、アップデートを行うのが良いそうです。

 

それらの準備が整ったら解凍したフォルダの中の "InJPUJpn.exe" を実行して、更新作業を開始します。

最初に注意書きが表示されますので注意してそれに従いつつ 「OK」 ボタンを押して次へ進みます。そしてアップデートに必要な権限がアカウントに存在しているかをチェックしてくれた上で、更新可能な無線 LAN アダプタの検出を行ってくれました。

後は 「OK」 ボタンを押せば "Intel(R) PRO/Wireless 2915ABG Network Adapter" の更新手続きは完了です。

 

デバイスドライバの更新

内蔵無線 LAN アダプタの更新が終わったら、続いてデバイスドライバの更新も行います。

管理ツールの "コンピュータの管理" から "デバイスマネージャ" を表示します。そして "ネットワーク アダプタ" の項にある "Intel(R) PRO/Wireless 2915ABG Network Connection" をダブルクリックします。するとプロパティ画面が表示されるので、「ドライバ」 タグを辿って、その中にある 「ドライバの更新」 ボタンを押します。

ハードウェアの更新ウィザードが起動したら "一覧または特定の場所からインストールする" を選択して次へ進み、場所として先ほど展開したフォルダの中の "xp741wlan9.0.3.9" を指定して次へ進みます。

あとは自動的に "Intel(R) PRO/Wireless 2915ABG Network Connection" のデバイスドライバが組み込まれます。

 

そして Windows XP を再起動してから、無線 LAN のスイッチを ON にして、アクセスポイントに設定した情報を入力してみれば、世界標準 11a の無線 LAN アクセスポイントへ接続できるようになりました。


 

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