Windows NT Server 4.0 Terminal Server Edition のインストール

TROUBLE REPORT

いまさらながら、かねてから念願の Windows NT 4.0 Terminal Server Edition を試してみました。


Windows NT Server 4.0 Terminal Server Edition

Microsoft 社の Windows NT Server 4.0 Terminal Server Edition、この OS は、僕から見ると Windows NT Server 4.0 の変種のような感じがしていました。

というのも、Terminal Service によって遠隔操作ができるという利点があったのですが、パッケージは通常の Server とは別で売られていたり、Microsoft 社から提供される Service Pack も、通常の Server パッケージ用とは別に用意されていたりしたからです。

 

そして時代は Windows 2000 Server の発売へ・・・。興味はあったものの、Windows 2000 Server には標準でターミナルサービスが標準搭載されたこともあって、すっかり遠のいてしまったのでした。

でもちょっと、インストールしてしまいたくなってしまったのです。

サーバの整備をするにあたって、遠隔操作ができる OS …、と考えていたところにあがったのが Windows NT 4.0 Terminal Server Edition。以前からけっこう NT 4.0 が好きだったのもあるし、たぶん全体的に軽いだろうし…。まぁ、最先端の技術は載っていませんけど。

 

というわけで、Windows NT 4.0 Terminal Server Edition のインストール開始です。…、と意気込みの最中に思い出したのですが、Windows NT 4.0 って USB が使えないんですよね…。

まぁいいや。作業用マシンじゃないし ^^;

 

Windows NT Server 4.0 Terminal Server Edition のインストール記

インストール環境

Mother Board ABIT VP6
CPU @0 Intel Pentium III 1GHz CPU @1 Intel Pentium III 1GHz
Memory @0 nobrand DIMM 512MB Memory @1 nobrand DIMM 256MB
Memory @2 nobrand DIMM 256MB Memory @3 -
IDE0 Master - IDE0 Slave 32x CD-ROM
IDE1 Master - IDE1 Slave -
IDE2 Master - IDE2 Slave -
IDE3 Master - IDE3 Slave -
AGP creative Graphics Blaster Riva/TNT 16MB
PCI @0 - PCI @1 PROMISE FastTrak 100 TX2
PCI @2 PLANEX EM-502 PCI @3 ELECOM LD-10/100 AL
PCI @4 -    
FastTrak @1 HDD 40GB FastTrak @2 HDD 40GB

今回のインストールに使用したコンピュータは、自作機の DOS/V コンピュータです。

マザーボード VP6 には、HighPoint Technology 社の HPT370 という RAID チップが搭載されていて、UltraATA/100 に対応しているのですけど、今回はちょっとホットスワップに手を出しまして、FastTrak100 + SuperSwap という構成になりました。

今回は、このコントローラ上のハードディスクから Windows XP を起動してみようと思いました。なので、PC 起動時の BIOS 設定で、SCSI から起動する設定にしました。FastTrak は、マザーボードからすると SCSI デバイスとして取り扱われるようなのです。

 

インストール開始

CD-ROM からの起動

CD-ROM ドライブに Windows NT 4.0 Terminal Server Edition CD-ROM を挿入してコンピュータを立ち上げます。

するとセットアッププログラムが自動的にロードされて、いくつかのファイルがコンピュータに読み込まれます。そのあとで、NT 4.0 を起動するときにおなじみの画面になります。

今回は Dual CPU なのですが、最初は1つしか CPU を認識しません。これは今までの経験上、次の起動時にはちゃんと2個見つけるはずなので問題はないでしょう。

 

Windows Terminal Server セットアップ

はじめに、インストールするのか、それとも復旧するのかという選択です。今回は新規インストールが目的だったので、Enter キーを押してインストールを続行します。

続いて大容量記憶デバイスのコントローラの設定です。とりあえずオンボードの IDE インターフェイスが見つかりました。今回はさらに FastTrak100 も使用しますので、このドライバをインストールします。

S を押してその他のメーカのドライバをインストールしようとすると、デバイスドライバのディスクを要求されるので、FastTrak 100 TX2 のフロッピーを入れました。そしてたくさん表示された一覧の中から "WinNT Promise FastTrak100 (tm) TX2/TX4 Controller" を選択します。

これで準備が整ったので、Enter を押して、次のステップへ進みます。

 

すると…、あれ??

ハードディスクが見つからなかったようです…。とりあえずもう一回挑戦してみる事にします。けれど再起動してみてもやっぱり認識されませんでした。ためしに Windows Me のスタートアップディスクを使用して起動してみても、当然といえば当然ですがドライブが見つかりませんでした。

そこで FastTrak100 TX2 の FAQ を見てみたら、Windows NT 4.0 では 8GB 以上のディスク空間を利用できないような記載を発見しました。というわけで、じゃあパーティションをきればいいのかな…??

などと思い、ためしに fdisk を行ってみると、ハードディスク自体はちゃんと認識しているようでした。なのでとりあえず、今回の使用容量、4GB のパーティションをひとつ作ってみることにしました。

そして再び CD-ROM から起動して、ふたたびドライバをインストールしてみますが、やっぱり見つけることはできませんでした。

 

そういえば、以前にも Windows NT 4.0 Server に FastTrak66 をインストールしようとしたときにも認識しなくて苦労したような…。そのときは起動フロッピーを作成していろいろやった記憶があるので、今回も起動ディスクを作ってみることにしました。

些細な違いですが、ドライバの認識の段階で、フロッピーの場合は無駄にデバイスの自動照査を行わないようなのです。

 

まずは Windows Me スタートアップディスクで起動してから、次のように命令します。

E:\i386\winnt /ox

するとパスをたずねられますので、ディフォルトのまま E:\i386 を指定します。なお、E: とは、CD-ROM ドライブのドライブレターです。これであとはガイドに従っていけば、起動用の 3 枚のフロッピーディスクを作成することができます。

3 枚のディスクはそれぞれ、3 枚目から順に作成されていくようです。なので最後のディスクが完成したら、そのディスクを入れたまま再起動すると、フロッピーからのセットアップができます。

そして、セットアップが始まると、デバイスドライバの自動認識か選択かをまず聞かれますので、S を押して FastTrak100 TX2 を指定します。指定方法は CD-ROM で起動したときとまったくいっしょです。

そして "WinNT Promise FastTrak100 (tm) TX2/TX4 Controller" と "IDE CDROM (ATAPI 1.2)/PCI IDE Controller" の二つを順に選択して次へ進んでみます。

すると、その他の必要なデバイスドライバを読み込んだ後、どうやらちゃんとハードディスクを認識したみたいです。大容量のハードディスクがあるぞという警告は出ましたが、気にせず先に進みます。

 

そしてライセンス契約…。なかなか長いですけど目を通して、同意っと。

そしてキーボード選択で日本語 106 キーを選択して、ハードウェア系の簡単な確認。今回は Dual CPU なので、MPS Multiprocessor PC であることを一応確認しておいて、次へ進みます。

 

そして、インストールするパーティションの選択。

Windows NT 4.0 は、この時点では 8GB までしか認識しないので注意です。とはいえ、今回は 4GB のパーティションを作ってインストールする予定なので十分です。

今までの流れの中ですでに 4GB のパーティション (FAT32) を作成済みですので、それを選択しましたがうっかりしていました。FAT32 は NT 4.0 ではサポートしていません。う〜ん、時の流れを感じます^^;

なので、再びパーティションをきりなおします。サイズは 4GB で NTFS フォーマットを行いました。あ、いくらここでは最大 8GB までだからといっても、あとでちゃんと残りの容量も使えますので大丈夫です。

 

そしてインストールするディレクトリの選択。

Windows NT 4.0 といえば、\WINNT が基本と思い込んでいたのですが、なんと Terminal Server Edition は \WTSRV がディフォルトのようです。なんだか新鮮ですね、ということでこのディフォルトを使ってみることにしましょうv

あとはちょっとの間、ファイルのコピーです…。そしてコピーが終わったら、フロッピーをドライブから取り出して、いよいよ再起動ですね。

 

再起動直後、またもや些細な感動v

なんと Terminal Server Edition、システムはいきなり Service Pack 3 ではないですか。インストールした途端に Service Pack というのもなんだか不思議な感じがしますけど、なんだか得した気分もしてしまったりして。

そして GUI が立ち上がって、Windows の設定に入ります。

 

まずはユーザ名と組織名の入力を行います。組織名も必須みたいです。そしてライセンスモードとターミナルサービスのデスクトップ数、そしてコンピュータ名の設定です。

 

そしてサーバの種類。

なんと、ドメインコントローラも構築できるではないですか。やっぱり Windows NT だから、いったんドメインコントローラを選んでしまうと元には戻らないのでしょう…。う〜ん、問題だ…。

そして起動ディスクの作成。これはまぁ、ちゃんと Service Pack とかをあててからでいいや。あとはインストールするファイルの選択です。

それと IE 4 のインストールも行うかを聞かれました。IE はあとで 5.5 あたりにバージョンアップしますけど、まぁ、とりあえず入れておくことにします。

 

続いてネットワークのインストールです。

今回は LAN 環境なので、ネットワークへ接続を選択します。すると IIS (Web Server) のインストールをするかたずねられますけど、今回は必要なかったのでインストールはしませんでした。

これが終わると、LAN アダプタの認識作業です。自動認識でもいいのですが、今回はデバイスドライバを用意してあるので、フロッピーディスクから導入することにします。

「一覧から選択」 を選んで、ディスク使用。そしてデバイスドライバの入ったディスクから、適切なドライバをインストールします。それが終わると今度は必要なプロトコルと、諸サービスの選択です。

IP アドレスなど、各種ネットワークの設定が終わると、ネットワークが開始されます。

 

そのあと、必要なファイルがコピーされて、時刻の設定、ディスプレイの設定です。それらが終わるといよいよコンピュータを再起動します。

そして再起動が終わると、自動的に IE 4.01SP1 のインストールが始まりました。

 

Active Desktop のインストールは失敗

自動的に開始された Internet Explorer 4.01SP1 ですが、どうやら Active Desktop は組み込まれていないようです。

Windows 2000 とかのデスクトップの使いやすさに慣れてしまうと、やっぱり Active Desktop をインストールしてしまいたくなります。

 

なので、Active Desktop の導入に挑戦してみました。

インターネットを散策してみると、IE4 導入後に Active Desktop を追加ダウンロードできるような情報を発見しました。

「アプリケーションの追加と削除」 から、「Microsoft Internet Explorer 4.01SP1」 を選択して 「追加と削除」 ボタンを押します。

そして、「Web サイトから Windows デスクトップのアップデートコンポーネントを追加する」 を選択して Microsoft 社のホームページへジャンプしました。

そこで 「Windows デスクトップのアップデート」 を選択してダウンロードしようとしたのですが、その時点でサーバとの接続に失敗してしまいました。

 

なんどやっても結果はいっしょでした。そういえば無償ダウンロードのページでも IE4 がダウンロードできないようなので、アーカイブがもうないのかもしれません。

しかたなく、手元に Active Desktop を含む IE4 はないかと探してみたところ、Windows NT Option Pack に入っている IE4 に Active Desktop が入っていることを発見しました。

なのでさっそくアップグレードしてみようとしたのですが、すでに新バージョンの IE が導入されているということでアップグレードすることができませんでした。

既存の IE4SP1 をアンインストールしようともしましたが、それすらできません。

 

いまいちすっきりしないので、ふたたび Terminal Server 自体から再インストールを行ってみました。今度は IE4SP1 のインストールはなしです。

Terminal Server のインストールが完了したらさっそく、Option Pack の IE4 のインストールです。選択肢の途中でデスクトップの更新にチックを入れてインストール…。

しかしながら、インストールが完了して Windows を再起動してみたところで問題発生です。

 

ログオンして IE の最終設定がなされているところで、半停止状態に陥ってしまいました。

具体的には、設定の最中で何かのプロセスが応答不能になっているような、そんな感じです。待っているうちに Quick 起動とかの準備がなされていくのですが、まる1日たってもデスクトップが利用できるようにはなりませんでした。

タスクバーは利用できるのでアプリケーションを起動することはできるものの、そのときも結構な時間待たされてしまうためとても実用できたものではありませんでした。

 

そういえばインストールモードでインストールした記憶がなかったので、もう一度 Terminal Server をインストールして、ちゃんと change user /install としてインストールモードにしてから Active Desktop のインストールを試みたのですが、やっぱり結果はいっしょでした。

ということで Active Desktop の導入は断念です。