[ TROUBLE REPORT ]

FastTrak66 (RAID1)

FastTrak66 上のディスクへ Windows 2000 のインストール

2000/01/11 Tomohiro Kumagai

□ FastTrak66 と RAID1

RAID とは大雑把にいいますと、複数台のハードディスクを利用して高速化や安定化等を行うシステムのことをいいます。

RAID には複数のタイプがありますが、ここでは RAID 0 RAID 1 について簡単に紹介しておこうと思います。

RAID 0 は複数台のハードディスクを大容量の一台のハードディスクであるかのようにします。するとディスクにデータを保存するときに、そのデータを複数のディスクに同時に書き込むことができるので書き込み速度が向上されます。また、読み込みに関しても複数のディスクから同時に読み込みを行いますので、読み込み速度も向上します。ただしデータがそれぞれのディスクへばらばらに記録されているので、一台でもハードディスクが壊れてしまうと終わってしまいます。

RAID 1 は複数台のハードディスクに同一のデータを書き込んでおくことで、もしどれか一台のディスクが故障した場合でもデータの損失を防ぐことが可能になります。データを書き込むたびにすべてのドライブへ同一のデータを書き込むので書き込み速度は低下します。しかしながら、読み込みを行う場合はそれぞれのドライブから部分的にデータを読み出せますので、読み込み速度は RAID 0 と同様に向上します。

なお、RAID 0 をストライピング、RAID 1 をミラーリングともいいます。

RAID を行うには RAID 機能をもった拡張カードが必要です。RAID といえば SCSI 機器を用いたものが一般的で、そのぶん比較的高価となってしまいがちですが、PROMISE 社の FastTrak66 というカードは IDE のハードディスクを用いて RAID を構築することができます。しかも UltraDMA/66 に対応していますので、かなりの性能が期待できます。

 

□ FastTrak66 と Windows NT

FastTrak66 で構成した RAID ドライブに Windows NT をインストールしようとすると、何かとトラブルに見舞われることが多いようです。インターネットでもよくそういった記事を見かけます。

PROMISE 社の FastTrak66 のマニュアルを見ると Windows NT のセットアップ方法が記述されていますので、本来はできるはずですし、問題なくインストールできた人もいるようです。

今回は Windows 2000 へのインストールを試みてみます。Windows 2000 は Windows NT の後継となる OS ですので何かトラブルが起こりそうな予感がしていました。そして一筋縄には行かず、大変な苦労を強いられることとなってしまったわけです。

 

□ インストール開始まで

Windows NT もそうですが、Windows 2000 は CD-ROM からのセットアップが可能なので、今回は CD-ROM からのセットアップを行います。マザーボードによっては CD-ROM からの起動ができない場合もありますので気をつけてください。

CD-ROM へ Windows 2000 の CD-ROM をいれてコンピュータを起動します。

Setup is loading files ....

Windows 2000 のセットアップが起動して、必要なデータを読み込み始めます。しかし一通りのデータを読み込み終わったかとおもうと、画面が真っ黒なまま停止してしまいました。

もう一度、再起動をおこなってみましたが同じです。

よくみると、Setup is loading files .... と画面に表示される直前あたりで、他の RAID や SCSI といったデバイスを使用する場合には F6 を押してくださいというメッセージが表示されていました。

今回は特殊なデバイス FastTrak66 を利用しますので F6 を押します。

するとメーカー独自のドライバをインストールすることができるので、FastTrak66 のドライバをインストールします。

また必要なファイルの読み込みが始まって、しばらくするとまた黒い画面のまま停止してしまいました・・・。しばらくほうっておいたら突然 CD-ROM が動き出しましたが、やっぱり進展なし。

 

インターネットでいろいろと調べてみると、Windows NT を RAID ドライブへインストールするには SCSI の CD-ROM からでないとだめらしいという情報を入手しました。

そこで IDE CD-ROM ドライブをはずして、Adaptec 社の AHA-2920C という FastSCSI インターフェイスを接続。CD-ROM ドライブが無かったので Panasonic 製 DVD-RAM ドライブを使用してもうもう一度挑戦してみることにしました。

上記と同様の手順でインストールを行ってみましたが、やはり同じ場所で停止してしまいます。

以前に Dual Celeron をやってみたときに、非 BX マザーボードと Creative Graphics Blaster TNT 16MB との相性でセットアップがうまくいかないことがあったので、今回も念のためそれを疑って見ました。しかしながら VGA カードを取り替えてみても同様の症状があらわれるので、Graphics Blaster に戻しました。

 

FastTrak66 の説明書を見ると Windows NT のセットアップ方法がかかれていたので、Windows NT をインストールしてから Windows 2000 へアップグレードするという方法を行ってみることにしました。

セットアップを行って FastTrak66 を見つけさせることまでは容易に行えましたが、肝心のインストール開始の段階になって、ハードディスクが見つからないとのこと。

残念ながら万策尽きる、といった感じです。

 

□ フォーマットできない

しかたがないので、通常の IDE にハードディスクをつないでインストールを行い、セットアップ完了後に RAID 1 を構築する方法に変えることにしました。

特別なことがなくなったので、セットアップも問題なく開始されました。Windows 2000 は Windows NT とは違って Service Pack を当てなくても 4GB を超えるハードディスクを取り扱うことができるので、セットアップの段階から 8.4GB のディスクを扱えます。

しかしパーティションを NTFS で初期化しているときに問題が発生しました。

フォーマットが始まるまでに非常に時間がかかるのです。3分くらいしてからようやく初期化が始まりましたが、初期化が終わったあたりでエラーが発生してしまい失敗です。

Windows 98 の起動ディスクを使って FDISK を行ってみましたが、ハードディスクが ReadOnly になっているとかいわれてしまい、パーティション情報を再構築することができないようです。

どうやら FastTrak66 は RAID を構築する際に、ハードディスクへなにかをしてしまうようです。ハードディスクを初期の状況へ直せばいいので、Westan Digital 社から low-level フォーマット(物理フォーマット)を行うツールをダウンロードしました。

そうとうな時間がかかりましたが物理フォーマットが完了しました。その後は問題なく FDISK を利用することもでき、もう一度セットアップを行いましたが、またもフォーマットに失敗してしまいました。

そして FDISK がまたできなくなってしまったので物理フォーマットを行おうとしましたが、なんと今度は物理フォーマットができないとのこと。もはや故障したかと思えば、FastTrak66 へつなげると問題なく動作しています。

とりあえずもう一台のハードディスクを用いてセットアップを続けることにします。

 

□ Windows 2000 起動

フォーマットで立て続けにエラーが出てしまいましたので、今回はセットアップ前にあらかじめ FAT32 でフォーマットをしておきました。

そしてセットアップを開始します。

セットアップドライブを選択して NTFS への変換を選択すると、ようやくファイルのコピー作業が始まって、めでたく再起動するところまでたどり着くことができました。

再起動を行う前に、通常の IDE へ取り付けていたドライブを FastTrak66 へ取り付けて RAID 1 を構築してしまうことにします。

もう一度 FastTrak66 の BIOS でミラーリングを構築します。

インストールを行ったディスクと、もう一台のディスクを選択して Array を構築。その際にインストールディスクのデータをもう一台のディスクへ複製します。

複製を行ってからコンピュータを再起動すると、Windows 2000 の起動画面が現れました。その直後に Windows NT よりも深い青色の画面になって停止。ディスクの接続場所を変えたために Windows 2000 がディスクを見失ってしまったようです。

ディスクの接続先を見つけさせるためには BOOT.INI を書き換える必要があります。セットアップ直後では Windows 2000 は FAT 系のフォーマットでディスクを初期化しているので、Windows 98 の起動ディスクから BOOT.INI へアクセスすることが可能です。

Windows 98 を起動ディスクから起動して、C: の BOOT.INI を開きます。テキストエディタとして EDIT というコマンドがありましたのでそれを利用すると簡単でした。

scsi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)\WINNT

という記述があったので、

multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)\WINNT

と修正して再起動を行ってましたが、また青画面で停止してしまいました。よく考えると、まだ Windows 2000 に FastTrak66 のドライバをインストールしていないことを思い出しました。

再び通常の IDE でハードディスクを接続して、Windows 2000 のセットアップを続けることとなりました。

一通り Windows 2000 のセットアップが終了したところで、FastTrak66 のドライバをインストールしました。これで正常に動作するはずです。

Windows 2000 を再起動して、その間に FastTrak66 で再びミラーリング設定を行いました。ディスクの複製も忘れずに・・・。

そしてコンピュータを起動すると、めでたく Windows 2000 が正常に動作することができました。

 

ミラーリングを行ったハードディスクを使ってみた感想ですが、UltraDMA/66 の影響かどうかはわかりませんがあきらかに高速に動作しています。

やはり読み込み速度が向上すると全面的な体感速度が向上するようです。とても苦労はしましたが、それ以上の結果は満足に値するものでした。

 


 

カスタム検索

copyright © Tomohiro Kumagai @ EasyStyle G.K.
contact me: please from mail-form page.