Windows 2000 RC2 から製品版へ

TROUBLE REPORT


製品版へアップグレード

以前に、FastTrak66 (RAID1) 特集 [ Windows 2000 のインストール ] で紹介しました RAID1 ドライブへのWindows 2000 のインストール。Windows 2000 の製品版が発売されたことから、さっそく製品版へアップグレードしました。

いわば Windows 2000 からのアップグレードなので何の問題もなくできるかと思ったのですが、そう簡単にはいかなかったので再び記事になってしまいました。

 

通常に Windows 2000 RC2 を起動して、Administrators 権限で Windows 2000 製品版の CD-ROM をドライブへ挿入します。

するとダイアログボックスが表示されて、”アップグレードするか” どうかをたずねてきます。「はい」 を選択してアップグレードを行います。

 

Windows 2000 のインストーラが起動します。

インストーラでは 「新たにインストール」 を行うか、「アップグレード」 するかを選択することができます。

Windows 2000 には複数の OS を選択して起動する機能が備わっているので、新規インストールを行うと、現在の Windows 2000 RC2 と新たにインストールする Windows 2000 製品版とを起動時に選択することができるようになります。

今回はアップグレードを行って Windows 2000 RC2 を削除するのが目的なので、「アップグレード」 を選択します。

するとアップグレードに必要なファイルがコピーされて Windows 2000 が再起動されます。

 

再起動後、インストール時におなじみの Windows 2000 のセットアップ画面が現れます。

アップグレードということもあり、以前の構成が引き継がれていくのでとくに設定は必要なく、無事にアップグレードが完了しました。

 

ハードディスクを見失う!

さて問題なくアップグレードも終わり、Windows 2000 が再起動をはじめたときのこと。

ふたたび青画面になってしまい Windows 2000 が起動しなくなってしまいました。画面には、英語で ”ブートディスクにアクセスできない” と書かれています。

どうやら FastTrak66 のデバイスを誤認しているようです。

しょうがないので再び RAID の構成を削除して、通常の IDE へ一台を戻して再起動しました。ミラーリング (RAID 1) だからできることですが、これがストライピング (RAID 0) だったらと思うと恐ろしいですね。

すると当然ですが、正常に Windows 2000 が起動しました。

 

Windows 2000 起動

Windows 2000 が起動して Administrators 権限でログオンを行ってみると、ひとつ以上のデバイスがエラーを起こしていると Windows 2000 から通知を受けました。さらに、「新しいデバイスが見つかりました」 とのメッセージも。

イベントログをみると、やはり FastTrak66 が Ultra66 として認識されていました。これが原因で、正常に RAID ドライブへアクセスできなかったのでしょう。

とりあえず、再起動してくれと Windows 2000 に言われているので再起動してから、FastTrak66 のドライバを入れることにします。

 

再起動後、デバイスマネージャを起動して、Ultra66 のドライバを FastTrak66 のドライバへ変更し、再起動を行いました。

そして、起動の際に、IDE ドライブを FastTrak66 へとつなぎ換えました。

そのときに Duplicate をかけて、アップグレードが完了しているドライブのデータをもう一台のドライブへ複製しておきます。

再起動後、Windows 2000 が正常に動作しました。

 

RAID 0 のうわさ

Windows 2000 の製品版をインストールしていて思ったのですが、Windows 2000 の製品版は Windows 2000 RC2 ほどの致命的なトラブルは無かったように思います。

Windows 2000 RC2 の場合はインストール時に画面が真っ暗になってそのあと進まないという状況を体験しましたが、Windows 2000 製品版では FastTrak66 を Ultra66 と取り違えたというぐらいです。

アップグレードだったからという可能性もありますが。

 

いろいろと調べてみると、Ultra66 と FastTrak66 を間違えるのだから、あらかじめ Ultra66 のドライバを FastTrak66 に置き換えておけばいいというような記事を見かけました。

一連のセットアップが終わって、再起動している間に FastTrak.sys を Ultra66.sys と名前を変えて、作業領域にコピーしておくといいとか。

 

アップグレードの場合だと、NTFS で初期化されている場合が多いので、その場合は DOS 等で書き換えができないので難しいと思いますが、FAT32 でフォーマットされている場合は書き換えることは可能です。

また、新規インストールの場合は NTFS でも、インストール直前までは FAT で初期化が行われているので、Windows 98 の起動ディスクを用いて置き換えすることもできます。

 

実験していないのでわかりませんが、もしかすると以上の方法で、RAID 0 のドライブにも Windows 2000 をインストールすることができるかもしれません。

また、これも実験はしていないのですが、Windows 2000 のインストールフロッピーを作成して、それから起動してインストールを行えばうまくいくかもしれません。

Windows NT 4.0 の時のはなしですが、CD-ROM からインストールを行うとすべてのデバイスに対してチェックをかけてしまいますが、FDD からの場合だと必要最小限のチェックだけしか行わなかったので。

もしかすると、ultra66 と誤認せずにすむかもしれません。Plug And Play の搭載により、完全にそうとは言い切れませんが・・・。